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早坂 信哉 医師

夏の時期、お勧めの温泉活用法

■夏は汗ばみ、皮脂も多い
暑いこの時期は、汗ばみ肌が汚れがち
暑いこの時期は、汗ばみ肌が汚れがちです。肌を守ってくれる油分(皮脂)の分泌量は季節の変動があり、その量は冬の倍になりますので、どうしても肌が油っぽくなります。冬のような肌の乾燥の心配は減りますが、汗と過剰な皮脂によって肌が汚れ、そのままにしておくと、湿疹やニキビなどの肌トラブルにつながりやすい季節でもあります。

■夏でも温泉は効果的
夏になると、暑いためか温泉を敬遠する人もいます。確かに温泉はその温泉ミネラル成分の効果で、温まりが強くなります。しかし、温泉に入ることで、温泉ミネラル成分の温め効果だけでなく、夏の肌にとってもうれしい効果が期待できます。夏の肌に向く温泉の泉質がいくつかあります。

■夏向け温泉の筆頭 炭酸水素塩泉
炭酸水素塩泉は重曹泉とも呼ばれていた泉質で、その名の通り、重曹成分を含んだ温泉です。国内では比較的多い泉質で、平野部の日帰り温泉入浴施設でも多くみられ、アクセスが容易な温泉であるとも言えます。重曹はベーキングソーダとして料理にも用いられる他、最近ではその洗浄効果が見直され家庭でも清掃の時に
用いられています。この重曹成分が皮膚の汚れや油分を洗い流してくれる効果があるため、湯上り感が爽快なのが特徴です。くせがなく、湯ざわりもやさしく夏向けの温泉として人気があります。重曹は夏に販売される入浴剤にも配合されていることも多い成分です。

■皮脂の気になる方は硫黄泉もお勧め
皮脂は年齢によってもその分泌量は変動します。一般に若い方で皮脂量が多く、年齢が上がると皮脂量が減っていきます。若い方で夏の皮脂が多くて気になる方にお勧めなのが、硫黄泉です。硫黄泉は卵の腐ったようなにおいが特徴の温泉で、色は白濁していることが多く、平野部より山奥の火山地帯で多く見られる温泉です。硫黄泉は皮脂を取り除く作用が強く、ニキビになりやすい若い方にもお勧めの泉質です。酸性が強いことも多く、水道水で上り湯をしておくと安心です。

■それ以外の温泉でも肌への効果が期待
もちろん炭酸水素塩泉や硫黄泉以外の温泉も夏の肌への効果が期待されます。 夏はどうしても自宅ではシャワーだけになりがちですが、シャワーだけだど十分に汚れが取れなかったり、温熱効果も弱いため皮膚の血流改善効果が弱く、疲労回復やリラックス効果も低いものです。温泉は単純温泉含め、どんな泉質であっても広い湯船で湯にしっかり浸かるということが、シャワーに勝る肌への効果、リラックス・健康効果があると考えられます。忙しい平日は無理でも週末にはゆっくり温泉に浸かって疲れを取り肌の調子を整えることが、夏を乗り切るコツと言えるでしょう。

今週末は温泉に行ってみませんか?

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