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早坂 信哉 医師

食欲の秋到来!温泉での注意点とは…


いよいよ食欲の秋が到来します。日帰り温泉施設に行くと、お風呂だけでなくその食事も楽しみですよね。温泉につかって上がったらすぐにご飯と言うこともあるでしょう。

しかし、ちょっと待ってください。
実は、食事の直前直後には温泉・お風呂に入らない方が良いと言われています。

食事の直前、直後に温泉・お風呂に入らないほうがいい理由とは…
それには訳があります。温泉やお風呂に入ると、お湯によって皮膚の表面が温められてきます。その結果、皮膚の表面の血管が広がり、皮膚の表面に血液が集まってきます。
皮膚の表面に血液が集まってくると、その分内臓に血液が行きにくくなってきます。

食事をすると、胃に食べ物が入り、次いで腸に食べ物が送られていきます。胃や腸で食べ物が消化される時にここに十分な血液がないと、消化不良を起こしてしまいます。お風呂や温泉に入った直後では、胃や腸に十分に血液が回ってこないのです。結果として胃や腸の消化機能が低下し消化不良を起こしてしまいます。

同様に、食事をした直後に温泉やお風呂に入ってしまうと胃や腸にいくべき血液が体の表面に取られているため、胃腸の機能が落ちて消化不良を起こしてしまいます。


入浴後、お食事は控えても○○はしよう!
消化不良を起こさないためには、食事をする前、食事をした後1時間はお風呂や温泉に入らずゆっくり休むのが良いでしょう。

また、熱いお湯に入ってしまうと交感神経が刺激され、胃腸の動きが低下してしまいます。交感神経は体を活発に活動するときに働く神経なので、血圧を上げ、脈を早めますが、同時に胃腸の動きを弱めます。例えば、試験の時などに緊張している、つまり交感神経が刺激されている状況だとお腹が空いているのを感じないのはこのためです。日帰り温泉施設で美味しいお食事も楽しみたいときはあまり熱いお湯には入らずに、ぬるい湯船を選んで入るのもオススメです。


ただし、温泉やお風呂に入ると1回の入浴で800mlもの脱水を引き起こすとの実験結果もあります。ですので、入浴後はすぐのお食事は控えるにしても、お茶やお水など水分はすぐにとってください。

温泉に来る時は、ドタバタ慌てず、時間にゆとりを持ってお風呂の前後1時間はゆっくり休むようにスケジュールを組みましょう。温泉の効果は温泉のお湯につかることだけによるものではありません。日常とは違う温泉地・温泉施設のしつらえ、雰囲気も楽しみゆったりすることも重要です。お風呂上がりは、お茶や水を飲んで1時間ほど時間を置いてからお食事にしましょう。お食事を先にした場合同じように1時間ほどゆっくり休んでからお風呂に入るようにしましょう。

おいしいものがたくさん収穫される食欲の秋です。正しく温泉に入り美味しいお食事も楽しみましょう。

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